クラウドファンディングでは、支援者が支払った金額のすべてが起案者の手元に入るわけではありません。 実際には、各クラウドファンディングサイトごとに定められた手数料が差し引かれその残額が受取額となります。
クラウドファンディングの実施を検討する際、サイトの知名度や過去に多くの支援を集めたプロジェクトに目が向きがちですが、 サイトごとに大きく異なる手数料は必ず確認しておきたい重要なポイントです。
とくに購入型クラウドファンディングでは、掲載料・システム利用料・成功報酬・決済手数料など、サービスごとに異なる名目で複数の手数料が設定されています。 そのため、実際にどれくらいのコストがかかるのか分かりにくいという特徴があります。
本記事では、支援者が支払った金額から差し引かれる各種手数料の内訳を整理し、購入型クラウドファンディングサイト15社の手数料を比較表にまとめました。
あわせて、手数料だけでなく、クラウドファンディングサイトを選ぶ際に確認しておきたいポイントについても紹介します。
「購入型クラファンをやってみたい!」と検討中の方は、プロジェクト開始前にぜひ参考にしてください。
購入型クラウドファンディングの手数料を理解する上でまず押さえておきたいのは、「支援者が支払った金額」と「起案者の手元に届く金額」は一致しないという点です。 多くの購入型クラウドファンディングサイトでは、次のような形で手数料が差し引かれます。
(支援者が支払った金額)−(サイトの手数料)=(起案者の手元に届く金額)
また、サイトごとに税込・税抜き表記が異なるため、手数料を比較する際には注意が必要です。
購入型クラウドファンディングでは、起案者にかかる手数料と支援者にかかる手数料があります。
まず、起案者にかかる代表的な手数料について見ていきましょう。
サービスによっては初期費用や月額費用が必要な場合や、記事作成・プロモーション代行などのオプションサービスを用意していますが、一般的な手数料は次のとおりです。
プロジェクトを掲載するための費用で、定額または支援金額に対して一定割合が設定されます。
プロジェクトが目標金額を達成した場合に発生する手数料です。
集まった支援金額に対して発生する費用で、クレジットカード決済やコンビニ払いなど決済手段によって料率が異なることがあります。
次に、支援者にかかる手数料をみていきます。 支援者からは手数料を取らないサイトもありますが、次のようなものがあります。
支援を行う際に発生する費用で、定額または支援金額に応じた金額が設定されます。
これらの手数料は名称や内訳がサイトごとに異なるだけでなく、消費税が含まれていたり別途加算されたりとルールが統一されていません。
その結果、「表示されている手数料は安かったが、実際には想定より高い手数料を支払っていた」といったケースが発生することがあります。
購入型クラウドファンディングの手数料を正しく比較するためには、
「起案者に請求される手数料がいくらか」ではなく、「支援者が支払った金額のうち、サイトにいくらの費用を差し引かれるのか」という視点で捉えることが重要です。
サイトに支払う費用は、次のように整理できます。
(サイトに支払う費用)=(支援者が支払った金額)−(起案者の手元に届く金額)
ここで、サイトに支払う費用は、サイトの各種手数料と消費税の合計になります。 この考え方で整理することで、サイトごとに異なる名目や課金タイミングに左右されることなく、実際にかかるコストを同じ基準で比較できるようになります。
クラウドファンディングサイトごとに、手数料の名目や発生するタイミングは異なります。 そのため本記事では比較しやすいよう、次の計算式で算出した「実質手数料(税別)」を用いて比較します。
実質手数料(税別) = (支援者支払総額 − 税別の起案者受取額) ÷ 支援者支払総額 × 100
例えば、実質手数料(税別)が20%の場合、支援者の支払総額が100万円であれば、起案者の受取額は手数料20万円と消費税2万円が引かれ、78万円となります。
※ 手数料率が支援内容によって変動する場合は、「クレジットカード決済で1万円の支援」を仮定して実質手数料を算定しています。
※ 税込み表記のサイトは税別金額を算定して実質手数料としています
※ 最終更新日:2026/1/5
※ 掲載している手数料に変更等がございましたら、
お問い合わせ
よりご連絡いただけますと幸いです。
上記の比較から、手数料は6.45%から27.27%まで幅広いことが分かります。「手数料の安いクラファンサイトを使いたい」場合は、まず CROWDFANS を検討してみましょう。
なお、上記では購入型クラウドファンディングを対象に比較しましたが、寄付型クラウドファンディングであればより安い手数料で利用できるケースもあります。 例えば、コングラントというWebサービスの月額4,000円プランに加入したうえで、寄付型クラウドファンディングサイト GIVING100 や GIVING for SDGs などに掲載すると、月額費用以外の手数料が0円となり非常に安い手数料で利用できます。 詳細については、それぞれの公式サイトをご確認ください。
購入型クラウドファンディングサイトを選ぶ際は、手数料の違いだけでなく、各サイトのルールや仕組みの違いも重要な比較ポイントになります。 ここでは、実際にプロジェクトを立ち上げる前に確認しておきたい、手数料以外の主なポイントを紹介します。
購入型クラウドファンディングサイトには、それぞれ独自のルールや制限事項があります。 例えば、掲載できるジャンルの制限やリターン内容の条件、目標金額の達成方式(All-or-Nothing / All-In)などは、サイトごとに異なります。
これらの条件によっては、想定していたプロジェクト設計ができないケースもあります。 そのため、事前にガイドラインや利用規約を確認し、自分のやりたいクラウドファンディングを実施できるサイトを選ぶことが大切です。
支援者が利用できる決済方法も、プロジェクトの成否に影響するポイントのひとつです。 クレジットカード決済のみに対応しているサイトに比べ、コンビニ決済や銀行振込にも対応しているサイトの方が支援の機会を取りこぼしにくい傾向があります。
具体的な例として、CROWDFANSで1億円以上の支援を集めたクラウドファンディング 「 アニマルカードゲーム 」 の決済割合をご紹介します。 このプロジェクトでは、次のような内訳となりました。
この事例では、コンビニ払い・銀行振込が16%を占めました。
つまり、決済手段がクレジットカードのみに限られていた場合、この分の支援機会を取りこぼしていた可能性があると考えられます。
実際、クレジットカードを持っていない方もいれば、カードを持っていても限度額の関係で一時的に使えなかったり、リスク管理の観点からカード決済を避けたいと考える方もいます。
そうした支援者は、コンビニ払い・銀行振込といった決済手段を選択しています。
クラウドファンディングサイトによっては、サイト自体のページビューに加え、公式SNSアカウントやスマホアプリなどを通じて、プロジェクトが見つかりやすくなる仕組みを提供している場合があります。 こうした露出(知らない人に見てもらえる機会)に関するデータが公開されている場合は、比較検討の材料のひとつとして確認しておくとよいでしょう。
一般的に、サービス全体のアクセス数が多いほど、プロジェクトを偶然発見してもらえる可能性は高まります。 ただし、クラウドファンディングにおける支援者の多くはプロジェクト起案者の知人や既存のファンが中心です。 そのため、利用するサイトによって、集まる支援額に大きな差が出ない場合がある点には注意が必要です。
例えば、起案者のSNSアカウントに10万人のフォロワーがいる場合、支援の中心はそのフォロワー、または、フォロワーのシェアで知った人になると考えられます。 このようなケースでは、どのクラウドファンディングサイトを利用しても支援額に大きな差が出にくいため、 サイト全体のアクセス数よりも手数料の安さを重視した方が適しているといえます。
支援者へのリターン内容によっては、オークション形式が適しているケースもあります。 例えば、1点ものの作品や限定アイテム、価格を固定しにくい特別なリターンなどは、オークション形式を活用することで価値を最大化できる可能性があります。
すべてのクラウドファンディングサイトがオークション形式に対応しているわけではありません。
そのため、こうしたリターンを検討している場合は、オークション機能の有無も重要な比較ポイントになります。
なお、CROWDFANSではオークション形式の支援にも対応しています。
本記事では、クラウドファンディングサイトの手数料は分かりにくく、サイトごとに大きな差があることを紹介しました。
購入型クラウドファンディングサイトを選ぶ上で、手数料は成果に直結する重要な比較ポイントです。 同じ支援額であっても、手数料の違いによって実際に起案者の手元に残る金額は変わり、プロジェクトの採算に大きく影響します。
あわせて、サイトごとのルールや機能についても、事前に確認しておくことが欠かせません。 新規の製品を開発したいのか、純粋に寄付を募りたいのか、All-or-Nothing と All-in のどちらが適しているのか、 オークション機能が必要かどうかなど、サイトによって対応できる内容は異なります。
まずは比較表で実質手数料の差を確認し、必要な機能や条件を満たせるサイトを選んで、自分のプロジェクトに合った形でクラウドファンディングを始めてみてください。